PERSON 01
仲 陽平
プロヴァンス 支配人兼料理長/2013年入社
地元を離れて学び
海外に出て経験する
志摩に生まれ、志摩に育てられた私が、調理師を志したのは高校3年の夏。大学進学を決めていたにもかかわらず、たまたまアルバイトした居酒屋で調理を任されたことがきっかけでした。あまりにも楽しく、あっさり進路変更してしまいました。
高校卒業と同時に大阪へ。昼間は専門学校に通いながら寿司屋に住み込みで働き始めたのが調理師としての最初の一歩です。そのお店で5年勤め、一通りの仕事を学んだのち、学生時代の夢だった海外での生活を実現するため渡米。ニューヨークの日本料理店に勤務しました。世界中の人種や文化に触れることができ、私の人生や考え方にも大きな影響を受けた5年間を過ごしたのち帰国しました。
志摩を離れたからこそ
見えた志摩の魅力とその素晴らしさ
志摩に戻ってきて、電車を降りたその瞬間に「空気の味」が美味しいことに気づきました。そして、その自然の香りが心地よいとも思いました。当たり前すぎて気づかなかった志摩の魅力を再認識できたというのはありがたいことでした。
それからほどなくしてモアレリゾートでお世話になることが決まり、ばさら邸で1年勤めたあとプロヴァンスへ異動となり、その際料理長を拝命しました。
それから今日に至るまで、プロヴァンスで提供する全ての料理の根底にあるのは、“いま、この瞬間に、志摩でしか食べられないものを提供する”ということです。
都会で食べられるものを追いかけたり真似をしたりしても意味がないと思っています。もちろん最新の調理技術等の情報は欠かさず収集していますが、すべては志摩らしさをさらに表現するための情報として捉えるようにしています。
それらはすべて、プロヴァンスでしか食べられない料理を提供してこそ、外からお見えになるお客様に対して、志摩にお越しいただく理由を提供できると考えるから。その考え方は守っていきたいと思っています。
地域色、地域食を前面に
お客様と従業員にとって魅力的な宿作りを
昨年、料理長という肩書きに加え、支配人を兼任させていただくこととなり、より広い視野、そして視座で物事を見なければならないと考えています。
宿に関するすべてに責任を持つというのは口で言うほど簡単でなく、業務も多岐にわたるため、自分ひとりの力で到底できるものではありません。
いかに常日頃からチームワークを大切にし、スタッフひとりひとりときちんとコミュニケーションをとって、会社の目指すべき方向や考えを共有できているか、ということが大切になってきます。
宿として、お越しいただくお客様に快適にお過ごしいただけるよう努めるのは当たり前。それ以上の楽しさ、喜び、感動を味わっていただくためには、志を共にし、苦楽を共に過ごす仲間がいてこそ成し得ると考えています。
「人を感動させることができるのは人の心だけである」ということばを胸に、人(お客様)と人(従業員)との繋がりを最も大切にした宿づくりを先頭に立って行っていきたいと考えています。